ローリング・サンダー

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『タクシー・ドライバー』の脚本・ポール・シュレイダーが今作も脚本を担当したベトナム戦争帰りの元軍人が強盗一味に妻子を殺され片手も失い復習に立ち上がります。寝れねぇ男のカチコミ映画です。※『カチコミ』とは相手のところへ押しかけて乱暴をはたらくこと・殴り込みのことです。

ストーリー

1973年。8年におよぶ北ベトナムの捕虜キャンプ生活から解放された空軍少佐チャールズ(W・ディベイン)が、故郷テキサスのサンアントニオへ帰ってくる。歓迎の人波にもまれても、この英雄の心は死んでいた。ベトコンから受けた骨もきしむような拷問の中で、彼は自分を殺していた。そうでなければあの屈辱と苦痛の中では生きていられなかったろう。共に帰国したジョニー(トミー・リー・ジョーンズ)も同様だ。その夜、チャールズは、妻ジャネット(ライザ・リチャーズ)から思わぬ告白を聞かさせる。彼女はもはや彼が生還しないものと思って、彼女に言い寄る町の男どもから彼女を護ってくれた、若い保安官クリフ(ローラソン・ドリスコル)を愛してしまったと言う。それならばそうしろ。しかし、息子のマーク(ジョーダン・ガーラー)だけは、手元に置いておきたいチャールズ。だが、そのマークが殺される。原因はチャールズに百貨店より送られた銀貨のぎっしり入ったカバンである。それを狙ったメキシコのならず者が、チャールズ一家を襲ったのだ。断固拒否するチャールズは、片手を失い、父を助けたい一心のマークは、母と共に殺されたのだ。そしてカバンはうばわれた。一方、病院にかつぎこまれたチャールズは義手を練習する毎日が続く。
映画.comより

キャスト・スタッフ

出演:ウィリアム・ディベイン/トミー・リー・ジョーンズ/リンダ・ヘインズ/ライザ・リチャーズ
監督:ジョン・フリン
製作:ノーマン・Т・ハーマン
原作:ポール・シュレイダー
脚本:ポール・シュレイダー/ヘイウッド・グールド
撮影:ジョーダン・クローネンウェス
音楽:バリー・デ・ボーゾン
原題:Rolling Thunder
1977/アメリカ/95分

DVDで鑑賞したジョン・フリン監督『ローリング・サンダー』。監督のジョン・フリンはリチャード・スターク(ドナルド・E・ウェストレイク)原作の『組織』(1973)やシルヴェスター・スタローン主演『ロックアップ』(1989)の監督でもありますが、脚本を担当したポール・シュレイダーの印象が強い作品です。

なぜかと言うと、寝れない男が最後はカチコミして復習ってポール・シュレイダー作品だと普通?は思います。

主人公のチャールズは妻子と片手さえも失い二本爪の義手で彼に惹かれるリンダと共に強盗一味を捜していく。居場所を特定したチャールズはリンダをモーテルに残し、ベトナム仲間のジョニーと強盗一味のいる売春宿に軍服姿でカチコミをかける。

チャールズから誘われた時の若きトミー・リー・ジョーンズ演じるジョニーの表情が素晴らしい。今までの生活から戦場に戻れると思った感じで生き生きし、ここからラストまでの展開だけでも何度も再生して観て楽しめます。

この作品はどちらかというと派手な展開が続くわけでもなく、最後もスッキリしたようでしない映画です。でもまた観たくなってしまい、別のポールシュレイダー脚本・監督作品も観たくなる不思議な映画なのです。

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